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俺は 何かを 間違えたんだろうか?
ヤキモチなんだって 真弓さんは言ったけど。交通事故にあった社長は 50歳を過ぎた人で 奥さんも居る人で。
俺のたまたま お得意先で。
言い訳じみて いたけど 経緯は ちゃんと説明したつもりだけど 真弓さんは うんざりしたように もう止めようこの話は。
と 言って 明日からの出張の支度を始めてしまった。
夕飯も なにか 話もはずまないし 後片付けも 鍋だったから 洗い物も少なかった。
鍋の〆も 今日は 味付きだったから 最初からご飯と鍋をつついたし。麺も入れないし、雑炊にも しない。そもそも つゆも残らなかった。
つまらないテレビを見て お風呂は一緒に入った。
でも 普通にそれぞれ頭を洗って 交互に浴槽に浸かって 俺が髭を剃っていたら 温まった真弓さんは浴槽から出て 風呂からあがってしまった。
髭を剃り終わって 浴槽に浸かって 俺が風呂から出てくると 真弓さんは 氷水出し茶を飲んでいた。
いつもなら 千春も飲む?って 飲みかけの同じグラスを 飲ませてくれるのに、真弓さんは飲み干して シンクに置いて 頭をタオルでガシガシと拭いていた。
別に良いんだ。飲むかい?って聞いてこないときだってあったから。
俺は キリッと炭酸の利いたジンジャーエールを瓶ごと飲んだ。
洗面所で 髭剃りあとの乳液もつけた。
真弓さんは 乳液をつけると くんくん して 顔にキスができないよってくちびるだけ しつこいくらいにキスをしてくれる。でも 今夜は テレビを見ていて。
明日千春は 肉体労働だね。
そろそろ寝ようかって
エアコンを消して オイルヒーターのスイッチを入れ
寝室も今夜はオイルヒーターつけて寝ようか。
って言いながら ベッドルームに向かう。
俺もキッチンのやバスルームの火の元を確認して 灯りを消してベッドルームに。
真弓さんがいつものように 横向きで寝ている。その腕の中に滑り込む。
背中から軽く抱かれて おやすみ千春 って からだを起こしてキスは してくれた。
でも それで 終わりだった。
俺が向きを変えて 向かい合って 抱きついても 良いのだろうか?でも 真弓さんにその気は無い。
俺が欲しがって
真弓さんに しよ って
言って
もし 拒否られたら ………
いつもなら 出張の前の日は
必ず 千春を充電って
濃厚なセックスするのに
明日から 3日も 離れてしまうのに
俺 間違ってるのかな?
なにか やらかしちゃったのかな?
俺 真弓さんに 飽きられたのかな?
俺 真弓さんに 釣り合わないの?
それともヤキモチ焼いて 怒ってる?
真弓さんは いつもと同じように後ろから 抱き込んでくれている。微かに 俺の耳に吐息が掛かる。
俺の尻には真弓さんのたまたま が 座布団みたいに 当たっている。
あったかい 真弓さんの腕。あったかい真弓さんの腹と俺の背中。
俺は 優しい真弓さんばかり見てきたけど 今日は 仕事場での厳しい真弓さんを見た。
俺 できれば そんな真弓さんを 知りたい。厳しかったり 真剣な真弓さん。どんなことでも知りたい。仕事場は男の戦場かもしれない。でも 戦う真弓さんも見たい。
真弓さんは 知られたくないのかな?
そして俺のことも知りたくないのかな?
だから仕事の話はもう 止めようって言ったのかな?
よくわかんねー。
俺は後ろから抱かれているのに 真弓さんが 遠ざかっていくような気がした。
俺は 真弓さんから 興味も わかない存在になったのかな?
真弓さん。
真弓さん。
それでも
俺は いつの間にか
寝てしまったらしく
気がつけば
朝になっていた。
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