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「あっそうそう。これプレゼント」
子供時代のつばきを想像しながら食べていたおじさん人形も食べ終わり、お腹いっぱいになりソファーの背もたれにだらーんと座っていた僕の後ろに回ってきたつばき。
首筋に何か冷たいものが触れて、うなじにはつばきの温かい指が当たる。
「はい」
そう言い離れたつばきの指。
「…………星」
「そう星。ミケに似合うと思って。ミケ、星好きだしな」
首についている銀色のチェーン。真ん中には小さな星がついている。
僕はその星に触れてみる。
「うんうん。やっぱ似合ってるよ」
僕の隣に座ったつばきが笑顔で何度も頷いている。
「………クリスマスってこんなにも幸せな日、なんだな…」
思わず呟いてしまった言葉。
そんな僕の声は聞こえたつばきは笑顔を浮かべたまま「そうだよ」と答えた。
「でも僕、つばきにプレゼントなにも用意してないや…」
バイトはまだ始めたばかりで、お金はないから何も買えないしな。
「いいんだよ。今日は、というか毎日ミケは俺の好きなもの作ってくれるし、ミケがいるだけで俺にとってはプレゼントだから」
つばきのプレゼント、どうしようか考えていた僕の頭を優しく撫で、髪まで指で優しく梳かすつばき。
「だから気にすんな」
最後にポンポンと撫でた手のひらが僕の頭から離れた。
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