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灰色生活に幸せな年末年始を
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クリスマスパーティーから1週間が経った。
つばき曰く、今日は大晦日。一年の最後の一日らしい。
昨日の夜、そんな日があるとも知らなかった僕に優しく教えてくれた。
今日、大晦日はつばきもバイトが休み。
一日家でゆっくりする予定で、部屋着のまま、机に向かったテキストを解いているつばきの隣で、僕も漢字ドリルと計算ドリルを解いている。
だいぶん解けるようになった計算式。
でもまだ少し分からない部分もあって、解いていた手が止まる。
つばきに聞こうかな…。
でも、今つばきも問題解いているところだろうし…。
僕は隣のつばきの手元をこっそり覗いた。
見たこともない数字と、この前のクリスマスのケーキに書いてあった、アルファベットという文字が並んでいる問題をスラスラ解いているつばき。
すごいなー。
こんな暗号のようなものをスラスラ解けちゃうつばき。
「………つばきは頭いいんだな…」
「えっ」
思わず出てしまった言葉に、反応したつばきは解いていた手を止め、僕の顔を凝視している。
うわわ、思わず声に出してしまってたんだ…。
「何でもない。気にしないで!」
僕はつばきの視線から逃げるように、ドリルの続きをしようと鉛筆を持った。…けど、この問題分からなかったんだ…。
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