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すぐシャワーを浴びて、つばきに髪も乾かしてもらい、神社へと向かった。
いつも通る道とは違う道を歩き、10分ぐらいで目的地の神社へと着いた。
「うん。やっぱり人全然いないな」
小さな境内には、誰一人おらず、しーんとしている。
「よし、お願い事しよう」
そう言い、5円玉を僕に渡したつばき。
「一礼して、そこに5円玉投げて、手を合わせてお願いごとをする」
「分かった」
つばきと2人並んで礼をして、5円玉を投げ、目をつぶって手を合わせた。
神様、つばきと出会わせてくれてありがとうございます。
つばきのおかげで、毎日がとても楽しいです。
何をすればいいのか分からず、ただぼーっと過ごしていた日常がつばきと出会ったことで、色づきすごくすごく充実しています。
そんな、つばきの夢。
学校の先生になる、という夢が叶いますように。お願いします。
僕は何度も何度もお願いします。と神様にお願いし、ゆっくりとつぶっていた目を開いた。
「長かったな、ミケ」
目を開いて、じーっと前を見ていた僕に隣に立っているつばきが声をかけた。
「うん」
「何お願いしたの?」
つばきはいつもの優しくて温かい笑みを浮かべてる。
目尻の皺、右頬にできる窪み。
この笑顔に何度も助けられた。
「……秘密」
きっとお願い事は、他人に言っちゃいけないだろう。
いや、このお願いをつばきに言うのはちょっと恥ずかしい。
「ケチ」
さっきまで笑顔だったのに、すねた表情をしているつばき。
そんなつばきに思わず笑ってしまった。
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