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灰色生活に最大な優しさを
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「………何、それ?」
その黒い機械をを指差す。
手のひらに収まるぐらいの大きさのやつを、器用に指で操作しているつばき。
「…?お前、スマホも知らねーのか?」
「……すまほ?」
「まじかよ。今時の小学生ってスマホ知らねーの?でか最近は子供でさえも持ってる時代じゃねーの…」
驚愕したように、僕を見ている。
そんな顔でさえも美形な男だと、かっこいい。
てか、僕、小学生じゃないし。
「――ほら、これが椿の花」
そう言い、すまほとやらを見せてきた。
画面いっぱいに映る、赤い花。
「……綺麗…」
「そうだろ?椿って赤以外にも、白色とかピンクとかもあるんだ」
そう言いながら、白色の花びらとピンクの花びらの椿も見せる。
「へぇー。全部綺麗……」
画面を食い入るように見てる僕に、もう一度、名前を聞いてきたつばき。
自分の名前なんてわからない…。
一度も名前なんて呼ばれたことないもん…。
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