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灰色生活に温かすぎる愛を
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「バイト終わってご飯買って速攻で帰ったら、玄関の鍵開いてるし、中にはミケいないし、焦ったんだからな」
歩道を手を繋ぎながら歩いている僕たち。
僕より遥かに高いところにあるつばきの顔を見上げる。
下から見上げると、シュッとした顎のラインが綺麗に見える。
「お前、いつからあそこにいたんだ」
じっと下からつばきの顔を見上げていた僕の目をみた。
「……夕方から」
僕はその視線から歩いている道路に移した。
はぁーっとあからさまなため息を吐いたつばきは、僕の頭を軽く叩いた。
「バカかお前は。そんな薄着で何時間も海辺にいたら風邪引くだろ。帰ったらすぐシャワー浴びろ!」
怒っているつばき。
まるで、親が子供を叱るようで、温かく感じる。
つばきは、本当に温かい人だ…。
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