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灰色生活に温かすぎる愛を
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つばきの部屋へと着いた僕はつばきに、昨日のように無理やり浴室に連れて行かれ、シャワーを浴びた。
つばきのスウェットを着て、ソファーに座ってるつばきに近づく。
「こっち来い。髪乾かすぞ」
ソファーに正座したつばきは、隣をポンポンと叩く。
僕は大人しくそこに座ると、つばきはドライヤーで髪を乾かし始めた。
つばきのこうやって優しく梳かしてくれる指先が好き。
長くてボサボサしている汚い僕の髪の毛が、つばきが梳いてくれてるだけで、綺麗でツヤのある髪に変貌したみたいに錯覚する。
「よし。終わり。あとはこれで……」
ドライヤーを切り、机の上に置いてある黄色い星の飾りがついたゴムで僕の前髪を結ぶ。
「お、似合ってる似合ってる」
満足気な表情のつばき。
「そのゴム、ミケに似合いそうだなと思って買ったんだけど、やっぱ似合ってるな」
上にピョンとあがってる前髪を指先でチョンチョン弄り始めたつばき。
思う存分、僕の前髪を弄ったつばきは、立ち上がりキッチンの方へ行った。
「安くなったやつだけど」
スーパーの袋を持ってこちらに戻ってきたつばきは、ソファーに座り袋の中から、3割引のシールが付いたのり弁当を取り出した。
「小学生のミケは、もう少し栄養のあるやつのほうがいいんだろうけど……」
割り箸を割って、僕に渡した。
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