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今日はバイトが休みの俺は、学校が終わりすぐ家に帰った。
今朝、バイトは休みだから、早く帰るとミケには伝えといた。
玄関のドアを開けると、目の前に座って「おかえり」と微笑むミケ。
必ず俺が帰ってくると、そこでお迎えしてくれる。
俺はミケに「ただいま」と頭をポンポン撫でる。
目を瞑って黙って撫でられている姿が可愛い。
俺はすぐ制服から私服に着替え、ミケにももこもこ生地の温かいコートを着せる。
「今日はお出かけするぞ」
「…お出かけ?」
キョトンとした顔をしているミケと手を繋ぎ、マンションを出る。
この街は海沿いの田舎町。
店という店はない。
駅まで行けば、スーパーやちょっとした飲み屋はあるが。
若者向けの店や、ファーストフード店、書店までもない。
不便といえば不便な町だ。
ただ、電車で2駅行けば、ちょっとこなれた都会に着くから、若者はみんなそこに買い物に行く。
今日はそこにミケと行くために連れ出した。
というか、ミケはほとんど、というか全然、学校に通ってなかったみたいで、漢字が読めない。
ひらがなは辛うじて読めるみたいだが…。
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