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金色と白銀 邂逅 2部
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少女の血の臭いに引かれてやって来た獣型の妖たちはオニが立ち去ったあと上質な餌となり得る子供らを狙おうとこちらを伺っていたが誰も前に出れなかった
それもそのはず側に居る存在が威圧して制していた
この場に居る獣よりも強く
ちっぽけな妖などひと溜まりもない畏れを抱くほど力強い存在
青年の腕の中には泣きつかれて気を失う男の子が抱かれていた
「白銀の獣…その子らを我々に寄越せ」
「……、」
ギッとひと睨みさせるとヒッと声が上がる
白銀は彼らを渡す気はなかった例え彼女の亡骸でもこの小さな子、、あきらが姉を弔えるようにちゃんと埋葬するつもりでいたのだが
『はいはい、お前らちょっと道を開けな』
場に合わず明るい声が聞こえる
ざわざわ
周りの妖がざわめき始める
「金色だ」
「なぜこんなところに」
「恐ろしい陽気…」
『うーんちょっと外野が煩いな』
相手がパンと手のひら合わせて拍手(かしわで)を打つとこの場が一瞬にして陰気から陽気に変わったのを白銀は気づいていた
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