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①公園
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僕の住むコーポのすぐ隣は公園だ。
早朝は、ラジオ体操の人達。
9時からは、保育士さんと保育園の子が遊びに来て。
10時からは、グランドゴルフのおじいさん達。
お昼はサラリーマンや、パートのおばさんが休憩してるし。
午後2時からは、幼児とママさんたちが。
4時くらいには野球少年や一輪車の特訓する小学生女子なんかもやって来る。
5時頃からは犬を散歩させてる人が集まって。
日がくれても、学生が話し込んでいたり
肩寄せあった男女が、ひっそりチューしていたりする。
とにかく1日中訪れる人が絶えない近隣のオアシス。
それが、このスミレ公園だ。
「で?真木ちゃんはソコで、日々人間ウォッチングするのが趣味だっていうのか。」
「うん。特に午後からのひとときは、とっても癒されるよ。幸せそうな御家族って、ほんと良いよね。」
「…真面目かよ。」
吐き捨てるように宮本くんは言うと、伝票を取って立ち上がった。
「えっ!?今日の鯵フライ、不味かった?」
「いや、そーじゃねえけどさ。…御馳走さん。」
歯切れの悪い言葉を残して、僕に千円札を押し付けると、宮本くんはそのまま出て行ってしまった。
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