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未完成な復讐
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「ん……。」
俺が眼を覚ました時には鈴瀬さんは居なくなっていて、ベッドの横にあるサイドテーブルに手紙を置いていくのがあの人なりの気遣いらしい。
手紙には簡潔に、「また連絡する。」とだけ書かれていて、あっさりな感じで俺は好きだ。
「くぁ……」
眠気と全身のだるさもあるけど、動けないというほどキツくない。
そーゆーちょこっと大人なとこを見せて、俺の身体を気遣う鈴瀬さんは本当に策士だと思う。
あんなに激しく俺を抱いても翌日に響かないように、ある程度の加減をしているとこ。
「大人、だよなぁ」
きっとあんな大人に俺はなれない。
もう手遅れだろう。
こんな、浅ましい人間になってしまったんだから。
「……シャワー……」
シャワーを浴びたら、家に帰らなきゃ。
家に帰って、豆五郎【猫】に餌やって、ご飯食べて、バイト行くか。
「くぁあ〜〜。」
ああ、今日もまた灰色な日常を過ごすことになるんだ。
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