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未完成な復讐
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それからは、久しぶりに英語での会話をした。
女の子が落ち着くまでだけど。
女の子の名前は、樹【イツキ】といって、1ヶ月前に家族でイギリスから帰国してきたと。
そしてちょうど1ヶ月前に趣味のカフェ巡りをしていて、うちの店を見つけてからというもの常連客になって、ほぼ1ヶ月間通っていると。
で、今日はカフェにいすぎて早く帰ろうと近道をしていたら、おっさんに絡まれていた、というわけで。
「''…すごいね、1ヶ月間もずっと通うって''」
「''そうですか? 1ヶ月なんてまだまだですよ、あっち(イギリス)にいた時は何年も通ってるっていうお店何軒もありましたから''」
「''へー。うちの店以外にカフェ巡りしないの?''」
「''行ってはいるんですけど……わたしあのお店が今までの中で一番ストライクで、最近ほぼ行ってないに等しいですね!''」
と、イツキちゃんのカフェ巡りの話をしていると、イツキちゃんの携帯から陽気な音楽が流れて、「''すいません、家族からです''」と、電話に出た。
「''もしもし。え、すぐそこ? ほんと? うん……うん、''」
やっぱり家族とだと安心して話せるようで、俺と話す時より活き活きしてる。
というか、俺もそろそろ家帰って、学校行かなきゃなんだけど……
イツキちゃんをここら辺に1人にする訳にも行かないからなー、まあ大丈夫かな。
出席日数はだいぶ他に比べたら良い方だし、たまに遅れるくらいなら何もないし。
一応のためクラスメイトにメールだけ、いれとこ。
俺は俺で、携帯を弄っていると、イツキちゃんは少し大きな声で話し始めた、
「''え、じゃあ兄さんが迎えにくるの?''」
「''〜〜……。 ……?''」
「''うん、じゃあお願いします。場所は前に教えてあるからわかるんだよね? うん、そうそこ。はい、お願いします''」
イツキちゃんはやっと話が終わったらしくて、「''すいませんでした、長話しちゃって''」と俺に謝ってきた。
まあ長いっちゃ長かったけど、そんなに気にする事でもないから、「''ぜんぜん平気''」と答えて、イツキちゃんのお兄さんが迎えにくるようだから、それまで待っておこうとした。
「''イツキちゃん、お兄さんいるんだ?''」
「''あ、はい。3人います''」
「''多いね。じゃあ今から迎えに来るのって長男の人?''」
「''いえ、上2人の兄達は社会人でイギリスで仕事をしていて、三男の兄が迎えに来てくれるそうです。''」
「''あ、三男さんだけまだ学生なんだ?''」
「''はい。高校1年生です。お兄さんは専門学生さんとかですか?''」
「''あ、俺一応高校生だよ。''」
と、話していると、「樹!!!」と声が聞こえた。
イツキちゃんのお兄さんが来たみたいで、「''じゃあ行こっか''」とイツキちゃんの手を引いて行くと、だんだん暗いところから、明るい場所に出て目がちかちかする。
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