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未完成な復讐
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チローン。
「ん?」
千秋とのご飯が終わって、家に帰って、シャワーを浴びて、豆五郎と遊んでたらLINOがきた。(LINOとは世間でいうLINEです)
携帯を手に取ってみると、通知は【芦屋 橘】とあった。
それを見ただけで自然と口元と頬が緩む。
豆五郎を抱っこし直してLINOを開いた
『こんばんは。橘だけど、起きてますか?』
「っ〜〜〜〜!!!!」
たった一行の文字、されど一行の文字
それだけなのに、それだけが嬉しくて嬉しくて豆五郎を強く抱っこした。
豆五郎はそれが苦しかったのか、「ニャア」って鳴いて俺の腕から離れてキッチンに行ってしまった。
俺は芦屋からのLINOに返信をしようと、震える手で携帯を触る。
『こんばんは。 起きてるよ。』
『あ、良かった。 もう寝ちゃったかと思った』
『俺寝るの遅いから、12時くらいまで起きてるのがほとんどだよ』
『じゃあ電話してもいいですか?』
「えっ?!」
驚いて、大きな声を出した、すぐに芦屋からの着信がした。
慌てて携帯を持ち直して「もしもし!!!」ってまた大きな声を出した。
『ふふっ、紘くん慌てすぎだよ』
「えっそ、そうかな? あっ、でも電話できて嬉しいから、かな、久しぶりだし、!」
『…もー……紘くんって無意識なの…ずるいって…』
「えっ?! ち、違っほんとに!ほんとに嬉しいよ!!」
『もー。紘くんってば』
「な、何? どうしたの??」
『………好き……』
ゴトッ
携帯を落とした。
耳元で、あんな声で、『好き』って
携帯を落としたのを拾い直して、恥ずかしすぎて言葉が出ない。
恥ずかしいけど、嬉しい、嬉しいすぎる
本当にこんな嬉しいことあっていいのか……
「もーーーーもーーーーもーーー」
『紘くん?』
「ずるいよ、お前も…急に…」
『お返しだよ本音を言うなら毎日会って、毎日好きって言いたいし、毎日キスしたいし、毎日抱きしめたい』
「っわわわ、わかったからわかったから!」
『大好きって、紘くんが真っ赤になって照れて、また泣くくらい言いたいよ』
「〜〜〜ッ」
『と言うわけで、明後日のバイト楽しみにしててね?
僕、急遽だけど相良さんの代わりにシフト入ってるから』
「う、っ嘘?! 」
『嘘じゃないよ〜
明後日バイト来てね?久しぶりに紘くんに会えるんだ、僕すごく楽しみにしてるから』
俺の、恋人はタチが悪い。
俺が一番弱いのは、お前だってこと知ってて、こんなことばっか言って。
バイトだって行くに決まってるし、寧ろそんなこと言われたらめちゃくちゃバイト頑張れるし、色々期待してしまう
「意地悪……」
『そりゃ可愛い恋人に意地悪したくなっちゃうよ。』
「……馬鹿……」
『僕は元々紘くん馬鹿だよ? 紘くんが好き過ぎてどうにかなっちゃいそう』
「ばっ、ばか、!」
『あはは、可愛い紘くん照れてる』
それから1時間
甘ったるい雰囲気の中で、電話を続けて、そろそろ寝ようって俺から言って、名残惜しかったけど、電話を切った。
電話を切ってすぐに芦屋からLINOが、『明後日楽しみにしてます、おやすみなさい』と送られて来た。
どんだけ明後日楽しみなんだよ、ってツッコミながら、にやにやにやにやと緩んだ口元と頬を抑えて、寝室に向かって、豆五郎を抱いてすぐに眠った。
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