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未完成な復讐 R15
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「それ、僕が起きてる時に言ってよ」
「えっ、!」
びっくりして、後ろを振り返った時には、ソファに寝ていた芦屋は起きてて、俺はその芦屋が寝ていたソファに座らされていた。
なんて馬鹿力……一瞬で男1人をソファに座らせるなんて……
じゃなくて、
「え? え、? う、そっ起きてた? 聞いてた?」
「最初から起きてたし、最初から聞いてたよ」
「ね、寝たふりっ?!」
「その方が話しやすかったでしょ?」
こいつはわざと寝たふりをして、俺の話を聞いてたらしい。
もう、最悪
あんな事聞かれて、絶対重いって思われた……
「……わ、悪かったな……重い、やつで…」
「僕何も言ってないでしょ」
「い、「『言われなくてもわかる』って、また言うつもり?あの時と同じ事言うの?」
「だ、って…俺、男だし……こんな事考えて…お前のこと縛り付けてる…」
「それって何か問題でもあるの?」
「大アリだろ」
「何で? 普通にそう思うのが当たり前なんじゃないの?」
「お前はそれでいいのかよ……」
「良くない、って言ってほしいの?
紘くんが僕を縛り付けてるって思うように、僕も紘くんを縛り付けてるんだからお互い様じゃない?
好きな人を独占したい、そう思うのは普通なんじゃないの、逆に独占してもらえないなんて寂しいだけなんだから。
紘くんはもっと貪欲になっても良いんだよ、もっと僕を縛り付けて良いんだよ、もっと僕の事で夢中になってよ」
「あ…、っわ……で、でもぉ…」
「…紘くんこっち、向いて」
そう言われて、芦屋の方をゆっくりと振り向いた。
真っ直ぐに俺を見つめる水浅葱の瞳
こんな至近距離で見つめられるのは初めてで、壊れそうなくらい鼓動が速い。
いつもは暗い夜道で話してて、感覚で目があっていても暗くて見えなかったから…
でも今は明るくて、こんなに近くてはっきりと見えるし、見られてる。
その綺麗な瞳に俺が写ってる、俺を写してる
「あ…っや…み、みんなよ…っ」
「ダメ。ちゃんと見せて、紘くん、そして僕の事も見て。」
顔を晒しても、大きな手で頬を包み込まれて
また芦屋と目があう。
ジッ、と見られるのがこんなに恥ずかしいなんて思わなかった…熱い…顔も、芦屋の手も…
「…っ橘…も、やだ……恥ずかし、みないで…」
「……じゃあキスしていい?」
「ッ…や……じゃ、ない…から…、シて、?」
「可愛いね紘くん」
「んンぅ」
約1ヶ月ぶりの、橘とのキス
ほんのりミントの味。多分歯磨き粉かな。
ふわっ、て匂うのは俺と同じシャンプーの香り
そして橘の、匂い。
甘い……腰がジンジンって熱くなる匂い。
「っ…ぷ……ぁ…ん」
「…可愛い……」
一度唇が離れて、酸素を取り入れて
また唇を塞がれて。
深い…深いキス、橘の熱い舌が、俺の舌と強く絡み合うキス
激しくない、柔らかくて橘のキスが俺は大好き
恥ずかしいが大きくて、でも、もっとたくさんって求めちゃう気持ち良いキス。
涙が出るほど、感じるから、キスで泣くなんてありえないのに、そのくらい橘のキスは俺を変化させる。
キスだけじゃない
言葉も、表情も、態度も、橘は俺を変えていく。
どんどん橘に変えられている。
ゾクゾクする、もっと橘に染まる身体、いつか橘でいっぱいになる身体
たまらない……もっと…もっと。
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