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未完成な復讐 【修正しました】
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「ただいまー」
バイトが終わって、必要な物を家に取りに行って、紘の看病する事を伝えて、スーパーに買い物に行った。
お米を炊いてないからうどんにしようかなとか、明日も熱が下がらなかった時ようにアイス枕と冷えピタと、飲み物と、あと薬と……
あれこれ考えていたら買い物が長くなって、急いでマンションに来たはいいものの……
「こんなとこで何してんの、颯太」
先程まで学ランを着て、ぴっちりしていたのとは違い、赤いパーカーを着て豆五郎と戯れる颯太がいた。
とりあえず買ってきたものをキッチンに運び冷蔵庫に入れる
「何でここにいるの?」
「兄貴の様子見にきただけ。バイト先にいないから、家に来てみたらベットで蹲ってるし、熱は高いし、汗掻いてたから看病してた
んで、お前は何の用でここにいるわけ?」
「お見舞いと看病しにきたんだよ。
1人暮らしだし、誰か見ておかないと何があるかわからないだろ?」
「もう小さいガキじゃあるまいし平気だろ」
「平気じゃないからこうして僕が看病しに来てるんだよ」
「ふーん……じゃ俺帰るわ」
豆五郎を床に降ろし、傍らにあったリュックをかるいリビングを出て行く。
と、「明日の朝来るからって伝えておいて」と一言だけ玄関から言って、帰っていった。
「……まあいっか、お粥作って薬飲まさないと」
それから僕は、紘の好物である鮭卵粥を作ってやったり、熱冷ましシートを持って寝室に行った。
寝室では規則正しい寝息で紘が寝ていて、すぐ側のサイドテーブルの上には、水が入ったペットボトルと薬、それからお粥が置かれていた。
先程颯太が『看病してた』といっていたけど、まさかお粥まで作っていたとは知らず同じお粥を作ってしまった。
さすがに病人にこの量を食べさせる訳にはいかないし……夜ご飯にしよう…。
サイドテーブルにお粥などを置いて、布団をゆさゆさと揺さぶる。
「紘、紘っ…起きて? 薬飲もう」
「…っん……」
まだ熱が高いせいか、頬が赤い。
「起きられる?」と聞くと、「…起こして……」と弱々しく言い、肩と背中を支えながら起こす。
ブランケットを肩に掛けてやり、颯太が作ったであろうお粥をスプーンで掬い、紘の目の前に持っていく。
「…さけ……たまご……」
「うん。颯太が作ってくれたみたいだよ?」
「…颯太……帰った…?」
「帰ったよ、でも明日の朝も来るって言ってたからね?」
「……ん…」
「はい、じゃあ食べて薬飲もうね」
ゆっくり、ゆっくりとお粥を食べさせて、その後に薬を飲ませて、横にしてやる。
熱を計ってもらうと、まだ38.7℃と高い。
肩まで布団を掛けてやり、「また僕が寝る前に見にくるから、寝てていいよ」といい、僕は寝室を出た。
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