アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
未完成な復讐
-
「……ん…っ」
瞼を開けた時には、窓の外から注がれる光はオレンジ色。
側に置いてあった時計が指す時刻は午後16時で、約10時間は寝ていたことになる…
「ん〜……身体…バキバキだ」
昨日までの身体の怠さも寒さもない。
普段こんなに眠る時間がなくて、いつも以上に頭はすっきりしていた。
「シャワー浴びよう、と」
昨日は風呂にも入らなかった上に、汗を掻きまくった為身体がベタベタするし、汗臭い。
今日も橘が家に来てくれるのにこんな臭いまま迎え入れたくないし。
ベットから起きて、適当にジャージを揃えてリビングに向かうと、
「あ、起きた兄貴?」
リビングでは洗濯物を畳む颯太と、ソファで豆五郎と眠っている橘がいた。
俺は2人の側に歩み寄り、ソファの空いたスペースに座った。
「そーた、お粥とおにぎりありがとう、美味しかった」
「どーいたしまして。もう平気?それとも喉渇いた?」
「んーん。身体、ベタベタだしシャワー浴びようかなって、ついでに風呂にも浸かりたいし」
「風呂ならもう橘が洗ってあるよ、お湯入れてくるから座ってろよ」
「ん、ありがとう」
颯太はお風呂場に向かい、リビングには俺と橘と、豆五郎だけになった。
橘はすっかり熟睡しているみたいでツンツンと、頬を触っても起きずそれどころか微動だにしない。
豆五郎も橘の腹の上でぐっすりと眠っていた。
「バイト…休んでくれたのか」
本当ならこの時間はバイトにいる時間だから、俺の家に来るのも19時は過ぎるだろうと思っていたのに、まさかバイト休んで来てくれるなんて思わなかった。
「さんきゅ」
眠っている橘のおでこにキスをする。
普段なら出来ないけど、本人が眠っているから出来る訳で、少し照れてしまうけど起きてる時にやるよりマシだからな…
「さ、風呂にでも入るか〜」
もうそろそろ風呂のお湯もいっぱいなる頃だろうし。
ソファから立ち上がり、リビングを出て風呂場に向かった。
「…起きてるんだけどね〜……」
橘が寝たふりをしているのにも気づかずに
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
94 / 145