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はじまり
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きっかけは、友達の何気ない一言だった。
「マリお前さぁ、いい加減髪切らねぇの?」
「あぁユウトか。お前知らねぇ?俺が髪を切らないわけ」
「知るかよ.....」
俺は恐ろしくて震えてしまいそうな話をするかのように表情を変え、体制を調え語り始める
「あれは、夏休みにはいってすぐのことだった..」
ユウトがごくり、と息を飲む音が聞こえる
「俺は少し奇抜な髪型にしてみようと美容室にいった、
するとそこはとんだ下手な美容室でな... 俺の頭は..頭は....坊主にするしかなくなったんだぁあああ!!!」
「.....は?」
ユウトは呆気にとられている
「つまりだ!そこの美容師がカットを失敗したせいで俺の髪は坊主へと...!」
「もういい分かった本気で聞いた俺が馬鹿だったよ」
「と、まぁ。こんな感じだから髪は切れない恐怖症恐怖症」
「お前なぁ...」
呆れたようにため息をついたあと、何かをを思い付いたようにパッと顔をあげた。
「お前、うちの美容室にこいよ」
.....は? こいつ何いってんだ
「俺の話聞いてた?」
「聞いてた聞いてた、要するにうまけりゃいいんだろ。
俺の兄貴超カットうまいぜ、だから決まりな!」
美容室の割引券を俺の手に握らせ、
明日こいよ!と手を振り過ぎ去っていく少年......
「じゃねぇよ!!」
確かにカット上手いって言うなら任せても良いけどそれとこれとは話別だろ!?
あいつ正真正銘の馬鹿だろ.....
ユウトは小さいときから多少、いやかなり強引なところがある。
自分がこうと決めたらこうだし、大概俺はそれに付き合わされる
「こうなったら、行くしかないか...」
こんな些細な出来事がすべての始まりだったのである。
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