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白銀の獣は俺の力量を見るためにアスマを連れ出したと伝えてきた。
白銀の獣の言う通り俺はアスマを連れ出した時に怒りを覚えた。
力もいつもの妖退治よりも加減などしなかった。
それを、白銀の獣は認めたらしい。
「さて、最後にけじめをつけよう獅子のこともだが匡灯にも了承なしに無断で勝手にやった…。匡灯は言ったな?気がすまないと、こちらは受け入れる覚悟はある気がすむまで制裁しろ」
そう言う白銀の獣は俺をじっと見つめる。
正直なところ、俺はもうアスマの笑顔で怒りを忘れている。
確かに、怒りはあった。
だが、アスマは無邪気で元気だ。怪我も無い。
俺はそうして考えた。
「よし、決めた」
「……」
「匡灯様?」
ランドウが少し不安そうな声を出す。
そんなランドウの頭を撫でる。
「白銀の獣」
「…ん」
俺が声を掛けると、頷く白銀の獣。
本当に覚悟はあるようだ。
「今回のお前の行動は、貸しだ」
「?」
「アスマは怒っていないし、俺も今は気が立っている訳ではないしな」
俺は真っ直ぐに白銀の獣に伝える。
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