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『アスマさん』
誰かが、俺の名前を呼んでいる。
歩いていた足を止めて、俺は周りを見渡した。
「誰?どこ?」
声は、少しずつ大きくなっていた。
そして、聞こえた声の正体が判った。
「…あきら?」
その正体はあきらだった。
あきらは走ったから、疲れていた。
「あきらがどうしてここに居るの?」
「己等の通う学校がこの町にあるから」
「あきらも学校に通ってるんだ。知らなかった」
「……アスマさん」
「あきらにアスマさんって呼ばれるのなんか変な感じがする」
「え?」
「なんでだろう?」
よくはわからない。
でも、あきらにはそう呼ばれるのは変な感じなんだ。
「…えっと、他になんて呼べば?」
「匡灯様みたいにアスマでいいよ?」
「……アス」
「あきら、俺ね匡灯様とランドウ探さなきゃいけないんだ。だから、またね?」
俺はあきらに手を振り、足を動かした。
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