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──匡灯達が喫茶店であきら達と合流した少し後、匡灯とランドウが連れて行かれた高層ビルの最上階。
大きな窓から外の下界を眺める人物が居た。
「どうしたら、匡灯は言うことを聞いてくれるのだろうか?」
「……」
「繰威、キミはどう思う?」
窓の外を眺めていた者は、椅子に座っていた繰威に向き合った。
「匡灯に固執する気持ちは解らなくはない。けれど、今の匡灯をそっとしておいてほしい」
「そっとしておく?あの匡灯を?無理だよ。だって匡灯は神社に居た獅子狛犬を式神にしたんだよ?神に対しても敬語とか敬意とか一切無い匡灯がだよ?」
「……」
「繰威、キミの死者呪詛で匡灯を取り込むってのはどうだろう?そうすれば我々は一生安泰で暮らせると思わないかい?」
「匡灯は生きているから良いんだよ」
「匡灯が好きなくせに、融通が利かない。困った者だね、繰威?」
「す、好きは関係ないよ!」
「そのうち誰かに取られるかもね」
「!」
繰威は慌ててその部屋を出て行った。
残された者は、口角を上げて笑みをこぼした。
「あはははは!」
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