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「……ぁ"…………」
次の日、眼が覚めると俺はベッドの中に1人だった。布団には俺の体温しかなく、声は俺の掠れたやつしかなかった。
のそり、と起き上がる。
もちろん腰は痛い。あんだけガツガツやられて、ズキズキするくらいですんだからむしろびっくり。白いシーツが背中から腰にかけてかかるけど、払い落としてシャワールームに行く。
「うっ、わぁ………」
自分の身体を改めて見てみれば、思わずそういう。
「跡つけすぎだっつーの。ったく……」
首、胸、腹、果ては内腿。キスマークが散っていた。
っざけんなよ、これじゃあ消えるまで仕事できねぇじゃんか……
だけど。
……しばらくヤりたくねぇ…
壁に手をついて項垂れる。なんか、昨日の、すんごい疲れた。アレ以上の事をしてくる奴だっていんのに、何故か。疲労がたまっている。
そういや後始末してねぇと気づき、後孔に指を持って行く、が、中に違和感がないことにも気がついた。
…あいつ、処理してったのか?
疑問系だが事実はイエスという答えしかない。
あんましたことないとか言ってたくせに、ヤルコトは全部知ってる。ヤりかたも処理も、何もかも全部だ。
『啼け、もっと、もっとって、啼いてみろよ…』
『シン』
「っ!!!」
少し思い返してみれば、マコトの声が耳によみがえった。重低音とまではいかないけど男らしくてかっこいい声。かすれて色気のある声。シン、と俺の名前を呼ぶ色情を含んだ声。
思い出して仕舞えば、腰は疼いた。
嘘だろと思う。思うのに。
「…っと、変な奴捕まえたなおい。ふざけんなよ…」
シャワーの温度を一番冷たくして、俺は昨日のことも、今のことも、忘れてしまおうとした。
大丈夫、俺はまだ、俺だと。
そう思いながら。
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