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「…シン、起きてくれないかな」
「………」
今日の朝も思ったけども。
「シーンーー。起きろー!!!」
シンって1回寝入ったら中々起きないタイプ?
うーん、どうしよう。これじゃあお持ち帰りしてって言ってるようなもんだ…けどなけなしの理性はブレーキをかけてくれた。
まぁ寝るのも無理ないかなとは思ったり。
「元々昨日も無理させてたみたいだし……?」
昨日の夜はウリをするつもりはないと言っていた。という事は俺とのセックスは予定外ということで。なんで俺みたいのを(まぁわからんでもないが)誘ったんだか。
…頭おかしいっていう目線昨日と今日でどれだけ向けられたことか。
とりあえずそんなことはどうでもいい。
シンは昼飯を食べ終わって車に乗ると、行き先を言う前に寝てしまった。
…俺、シンを乗せたあとすぐに行き先聞いたよな?
つまりシートに座ってすぐに寝てしまったというわけだ。どうしたものか…。貴式に連絡してみようか、と思うけど、さっきの電話で『シンなんていう奴はいない』と言われてしまっている。
何回も同じことで電話すればあいつはきっと怒るだろう。
「シン…起きてくれよ……抱いちゃうよ?」
「んぅ………っ……ぁに?」
「…起きなくてよかったのに…」
とりあえず肩を揺り動かして声をかけ続けると、流石にシンも起きて…
ていうか、なんだ、その目は。まともに開いてないぞ。めちゃくちゃ寝ぼけてるぞ。嘘みたいに可愛いぞ。
…しかも呂律まわってない……
「寝て、た……?おれ…………」
こてんと首をかしげるのはどっかの漫画のヒロインさながらだ。まさか現実でやられてこんなに破壊力があるとは。
…理性帰ってこい
俺は気を紛らわすように首を降り、シンに笑ってそれはもうぐっすり、と教える。
本当にシンはぐっすり寝ていた。この短時間でそこまで寝れるのもすごいと思う。そんなに疲れていたのか?
「さて、シン。どこに送って行けばいい?できれば家まで送りたいんだけど…」
無理だよな、と思いつつも言ってみる。するとシンは意外にも頷いて何故か東京都から住所を言い始めた。最後まで聞けば、ここよりも少し離れたマンションに住んでるようだった。
…貴式の家からは正反対、か……
何故かそう思う。貴式の家はもっと大学よりだ。シンの家は大学の最寄り駅から4、5離れた所のはずだ。
俺はカーナビに住所を入れると車を発進させた。
「なぁ、マコト…」
「どうした?眠いなら寝てていいぞ。しばらくかかるからな」
アクセルを踏み、道路に出る。ちょうど赤信号に引っかかった、その時だ。
「え……?」
「今日のお礼。明後日いろいろサービスしてやるよ。なんならエネマ使ったっていいぜ…?」
からりと笑ったシンの口は、数秒前まで俺のほほに当たっていて……
要は頬にキスをされたということで。
前を向いていた俺は少しだけシンに視線を向ける。
「……じゃあお言葉に甘えようかな……」
……俺はその誘いに答える
後ろに置いたショッピングバッグがかさりと揺れる。
……キスと同時に。
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