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「どういうこと」
「…聞きに来ると思った。でももっと落ち着いてると思った」
新は昼飯を食べ終わったあと、出版社内にあるカフェで待ってるといい、俺とマコトは会社の廊下を2人で歩いている。
2人きりになってすぐ
マコトはすぐにそう聞いてきた。だから俺は微笑みと一緒に少し意地悪をした。まぁ何時間もホテルのロビーで待たされたんだ。このくらいは許されるだろう。
てか俺も聞きたいよ、お前らのこと。新のあの様子じゃ俺たちのことは気づいてただろうに、何も言ってこなかったし、マコトもマコトで何も知らない風だった。どうしようもなかったのかもしれないけど、どうしようもあっただろう。
俺はまた笑って、気持ちを反芻しつつ言ってやった。
「幼馴染、なんだって?」
マコトの顔が歪んだ。なんでそうなるかな、でも、わからないでも、なかった。
「そ、う…俺と新は幼馴染だ。で。君はその幼馴染の結婚相手で、俺とはさしずめ不倫関係ってとこかな」
「不倫、ねぇ…別に新は俺がウリをやるのに文句言ってねぇぜ」
「そうなの…なんで」
「俺がそうしないと生きてけないから。新じゃダメなんだよ…せめて、アラタじゃなきゃ」
「君は、セックスジャンキーなのか」
あまりにストレートすぎるその言葉に、俺は思わず吹き出した。
そうか、セックスジャンキー。
それが一番しっくりくるかもしれない。中毒者、ねぇ。あまり思いつかなかったその言葉に、さすが小説家と思うが別にそうでもないだろう。
…きっと新も思ってたはずだ
キモチイイことは好きだ。だからセックスが好きだ。だってわけわかんなくなって、自分を認識しなくて済むもん。
あぁ、そうだ、じゃあ
「なぁ、この間の埋め合わせ、する?俺あの日から一回しかヤってなくってさぁ…溜まってんだ」
言って。見た。
マコトの表情は、とても面白かった。
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