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俺はドアに押し付けられた。
「ねぇ、」
「なに、どうした」
「俺って、あんたから見てどう?」
「どう、って?綺麗だよ。俺好みの顔と体型だしそれ」
「そうじゃなくて……そうじゃ、なくて…」
マコトの言葉を遮る。俺が聞きたいのはそんな言葉じゃない。そんなんじゃなくて、もっと内側のこと。
自分でもすごい嫌な奴だなって思う。けど、気になってしまう。いつもいつもそう。
他人から見て自分はどんな風なんだ、って。
特に自分が気に入った人間からの印象は気になる。
普通かな、
きちんとマトモに見えてるかな、
この人は俺を突き放さないかな、
ほぼ初対面のマコトにそれを求めるのは間違ってる気がする。だけど、マコトはもう俺の、そういうトコロ、要は暗いトコがあるって気づいてそうだったから。
「綺麗だよ…お前の名前さえ、マトモに知らねぇ俺が言えるか分かんねぇけど…俺はお前のことが綺麗だと思う。だって俺が気に入ったんだから当たり前だろ」
「はっ…なにそれ。てか俺もあんたも、早いって、展開…」
「運命じゃね?一回セックスしただけでこう思てるんだからな」
まさかここで”運命”なんて言葉が出てくるとは思わなくって、俺は思わず吹き出した。
マコトの方が背が高くて、俺の顔はちょうどマコトの胸のあたりに来る。それは顔を埋めるのにちょうどいい位置だ。
…爪先立ちして、顔を引き寄せて、キスをするのにも
俺は首に手を回して唇を押し付けた。そして薄く開いていた口を割って舌を滑り込ませる。
「んぅ…ん、ふっ…」
クチュ、と水音がした。マコトはすぐに反応して俺の後頭部に左手を回す。
押し付けて、押し付けられて。
腰に疼きが走る。爪先立ちをしていることが辛くなって、でもキスは続けたい。腰を抱かれ、ドアにもう一度押し付けられた。ガタガタうるさい。けど気にはならない。
…人、来たら、ヤバい、よな…
霞む思考はすぐに消えていく。息継ぎのために一度口を外した。
「は、ぁ…マコ、もっと……もっと、ちょうだい…」
「っ!!いいぜ…だけど、続きは俺の家で、だ」
え?と思わず呟いた。
「あと一回キスしたら一旦外出るぞ。シンは先に裏口に行っておけ。新にはお前が用事で先に帰ったっつっとく。いいな、俺が行くまで待ってろよ。待ってたらご褒美に目一杯あげるよ」
…お前が嫌っつっても、な
拒否権なんて、ない。拒否する気も、なかったーーー。
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