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「昨日ぶりだな、真咲。」
少し弾んだ声で話しかけてくる柏葉を視界に収めながら、俺の脳内は違うことを考える。
「俺に何か用事があるんだろ?斎藤から連絡があって驚いた。」
俺に話かける柏葉の声は聞こえてはいるが、俺は振り返って固まったまま柏葉と、隣の彼女の2人を視界に収める。
茶髪のセミロングに緩くパーマをかけた毛先。ぱっちりした二重瞼は明るく、女の子らしい可愛さが出ている。いかにも"守ってあげたい"と思わせるような風貌である。
座ったまま、2人を見上げる。
誰が見ても"お似合い"の2人だ。
昨日で何となく俺も隣に立てるのでは、と期待したが、こうして見るとなんて浅はかで都合が良かったのだろうと思う。
男の俺が女の彼女よりも優位でその椅子に座れるはずはないのに。
「ねぇ、絢也くん、ご飯食べながらの方がいいんじゃない?ほら、お昼休みだいぶ過ぎちゃってるよ。」
そう言って柏葉の腕に手を回して少し背伸びをしながらスマホの時計を見せている。
喉がヒュッと嫌な音を立てた。
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