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ベッドから落ちた衝撃で針がズレたらしく、思ったよりも抉れて血が溢れている傷口をテキパキと止血していく。
「よし、これでいいかな。しばらくは青くなるだろうけど、そのうち治るから。」
少しきつめに巻かれたガーゼと包帯は俺が思っていたよりもひどい怪我のように見える。
「………ありがとうございます。」
ひどくたって生活になんら支障がないのなら構わないが。
「…真咲くん。君、最近ちゃんとご飯を食べたのいつ?」
唐突に質問をしてくる先生に一瞬きょとんとする。
さっきの会話からどこにつながっていたのだろうか。
「………え、っと、、、。」
「昨日は食べた?睡眠は?」
矢継ぎ早に質問してくる先生に戸惑う。
そう言えばよくよく考えてみると、最近あまり食事をした記憶がない。
もともと男の一人暮らしだ、気が向いたら料理をするくらいで、時間もなければめんどくさくなってしまうことが多々だ。
はぁ、となかなか返事を返さないことをどう受け取ったのか、呆れたように俺に目線を寄越す。
「あのさ、さすがに大学生になった男にとやかくいうつもりはねぇけど、それにしてもそのズボラなのは医者として注意はしとく。」
「じゃあ今回倒れたのは、」
「軽い栄養失調と寝不足、その上そんな状態で気温が上がり始めている炎天下の中を水分補給もせずに走り回ったことによる軽い熱中症とストレスだな。」
今時ここまでの不摂生が重なるやつはそうそういない、と今度こそ本当に呆れてため息を吐いた。
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