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どう声をかけようか思案している間に斎藤はまた喋り始める。
「というわけでひとりで飯食ってもつまんないし、今日はマサキと食べることで決定!!!」
レッツゴー!と楽しそうに食堂へ足を向ける斎藤を見て少し呆れる。何事もポジティブというか、気にしないあの性格は彼の長所であるのだが、如何せんあまり考えていないようにも見える。
それでもその斎藤が俺にとっては羨ましい。
少々呆れながらも斎藤について食堂へ向かう。が、元々の身長差のせいで歩幅が合わないのでどんどん差が開いてしまう。
「…おい、斎藤!ちょっと待って…」
必死に呼ぶが人混みでかき消される。斎藤も昼のメニューを考えているため、気がつかない。
無理矢理人混みをかき分けて進んだところで前から来た誰かにぶつかってしまう。
「あ、」
そう思った時には踏ん張りきれずバランスを崩してしまっていた。
前にも進めないほどの人混みで受身をとるようなスペースもなく、衝撃に耐えるため体を強ばらせた。
ーーーーーーーー待ち構えていた衝撃はいつまでたっても来なかった。
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