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言った後にとても恥ずかしくなって俯く。
名前を面と向かって言うなんて小学生以来かもしれない。
成長するに連れてあまり自分から自己紹介を改まってしなくなっていく。
「真咲、未来ね。」
俯いた俺の頭上から小さく反芻するように呼ぶ柏葉の声が聞こえた。
柏葉の声で紡がれる俺の名前の音は恥ずかしいけれど嬉しくて。
気になってそっと柏葉を伺う。
そこには楽しそうに顔を綻ばせる彼がいた。
「俺は柏葉絢也。よろしく。」
掴んだままの腕を引いて俯いた俺をのぞきこんでくる。
必然的に距離が詰められてしまった。
「あっ…と、よ、よろしく…。」
顔が、熱い。
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