アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
変化
-
太陽から月に代わり、闇が世界を覆う。
そんな夜の街の片隅、大学から電車で4駅の住宅街の一角にある築30年ほどのだいぶ老朽化が進むアパート。
そこが今の俺の家である。
大学進学すると同時に一人暮しを始めた。
そんなに綺麗なところでもないし、おしゃれでも便利な立地でもないが、それでもなかなか俺は気に入っている。
色々理由はあるが、大学から少し遠く離れているため知り合いが少ないというのも理由の一つだ。
「ただいま…。」
2階建てアパートの2階一番奥。
帰り道に適当に買い揃えた夕飯の入ったレジ袋をガサガサと音を立てながら誰もいない家の扉を開ける。
1DK風呂トイレ付きの小さな俺だけの空間は安心感と寂寥感を同時に与える。
靴を脱ぎ捨て、ふらふらとダイニングのテーブルにレジ袋を置いてそのままベッドへダイブ。
今日は色々ありすぎて頭が許容範囲を超えた。
柏葉と話したこともそうだが、その後に言われたことが一番の問題である。
ゆっくりと噛みしめるように柏葉に階段教室で言われた言葉を反芻する。
そしてそのまま目を閉じてもう1度考えてみることにした。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
28 / 56