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─見返り─
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「――良いね、なかなか上手いじゃないか。さすがだ。もっと私を味わいたまえ。そうだ、こうしたら『味』がひきたつかもしれないな……」
ナギはそう言って仮面の下で怪しくクスッと笑うと、椅子から立ちあがり次の瞬間。自分の性器にワインの滴を垂らした。
「さあ、これならもっと美味しく味わえるだろ?」
「っ……!」
「どうした? 何を躊躇っている? 早くキミの可愛いお口で私をもっと喜ばせてごらんよ。舌を使って舐めて吸って、キミの淫らさを私にもっと見せるんだ…――」
その言葉に悠真は顔が急に赤くなると、ふざけるなと一言言い返した。そして、怒りに震えながらも。ここは大人しく彼の指示に従った。思いっきり殴りたい気持ちを抑えながらも悠真は自分の舌を使って言われた通りに相手の性器を舐め続けた。すると、次の瞬間。頭を両手で押さえられると、そのまま激しく腰を振り。彼の口の中に生温かいものが注がれた。
「っう……! うぐっ……!」
自分の口の中に温かいものが放たれると、苦しそうに噎せた。そして、精神的にも追い詰められると、そこでそのまま倒れ込み。彼の前でブラックアウトして意識を失った。ナギは地面に倒れ込んだ悠真を真上から見下ろすと鼻でクスッと笑った。そして、そのまま倒れた彼を両手で抱き上げるとベッドに運んで寝かせた。
「意外に神経が脆いな悠真は。でも、キミのその繊細なところは嫌いじゃないよ。もう少し楽しませてもらいたかったけど、また今度にするよ。それじゃあね、可愛い悠真。また明日までゆっくりおやすみ…――」
ナギは気絶して意識を失った悠真の顔をそっと指先でなぞると左頬にキスをした。そして、頭を撫でるとそのままベッドから離れて部屋から出て行った。
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