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白の記憶
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あれ以来、見舞いに行くのは久しぶりになる。あの子の両親から話は聞いていた。
どうやら手術は避けられないらしい。
話している彼らは、顔が酷く窶れていた。
あの後よほど大変だったのか、あの子の母親は今にも倒れそうな顔色をしていた。
自分の子供が事故や事件に巻き込まれない保障なんて何処にもない。
ある日、突然それは起きる。
前触れもなく、それは突然に――。
あの子も『その』運命だったのか?
私はあの子をそんな目にあわせた奴が憎い。
今もどこかで生きていると思うと虫酸が走る。
私は彼らの両親に代わって、あの子がいる病室に花束を持って見舞いに行った。
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