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失踪
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「そーいえばさ。真樹のヤツよ、ここのところ余り見みかけてないよな〜?」
片耳に黒いピアスをした茶髪色のツンツンヘアの男子大生が不意に呟いた。すると、隣にいた彼女も同じ事を話した。
「そうそう、私も全然見てない。真樹君と悠真君はあの2人はいつも、仲が良いもんね。確かバイト先も一緒でしょ?」
彼女は彼らにそう言って話すと、自分のアイスティーをストローでかき混ぜて飲んだ。
「この場合どう見ても、真樹の方が何か知ってそうじゃないか? 仲が良いならダチの居場所くらいは知ってるはずだろ」
「そうとは限らないだろ?」
「え…――?」
眼鏡をかけた黒髪の男子大生が、片耳に黒いピアスをした男子大生に反論した。
「何でも憶測だけで決めつけるのは、却って周りに誤解を招く事になるぞ。それに、こんな広々としたテラスの食堂でそんな話をしてたら誰かに聞かれるかも知れないだろ。近藤、少しは口を慎め!」
「なっ、何だよ天野……!? 俺はただ、あいつが何か知ってるかもって言っただけだろ…――!?」
近藤と呼ばれた男子大生は、天野と呼ばれる男子大生に剥きになって言い返した。周りは、2人のやり取りを呆然と見ていた。見かねた女子大生の子がそこに割って仲裁に入ろうとした。するとそこに真樹が突然、彼らの前に現れた。
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