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付き合い始めて半年ですが、とうとうこの日がやってきました。
「…今日、家くる?」
「う、うん…っ」
初☆御宅訪問…!!
「何もないけど、どうぞ。」
「お、お邪魔します…っ!」
彼に促されるまま、独り暮らしにしては片付いている部屋へと足を踏み入れる。彼らしい落ち着いた色合いの家具やソファー、そして…べ、ベット…!
どこに座ったもんかとちょっと悩んでから、ソファーの端っこにちんまりと腰掛ける。いきなりベットに座ったら…そ、それ目当てみたいだしね!
「すごい、綺麗だね。」
「まぁ、あんまり物がないからかな。散らかせる方が逆にすごいと思うよ。」
「…スミマセン、僕の部屋もあまり物はないけど…もっと散らかってる…」
ちょっとヘコみながらぼそぼそと呟いていると、いつの間にやら隣に座っている彼が小さく笑う声がする。あまり沢山笑う人じゃないけど、ふとした時に見える彼の笑い方がとても好きだ。
「それは、ある意味才能かもね。」
何がツボに入ったのかはわからないけど、珍しく声をあげて笑っているから
「わ、笑いすぎっ!」
ぺしぺしと抗議の意味も込めて、肩を何度も叩く。それでもまだ笑っている彼に僕も何だか可笑しくなって、嬉しくなって、ふにゃりと釣られて笑ってしまった。
「…未だに木下くんのツボがわからないよ。」
「うん、よく言われる。でもそんなオレのツボを的確に突いてくる足立が悪い。」
「せ、せきにんてんかん…っ!」
「足立がおバカすぎるんだよ」
「ば、ばかじゃないもん!」
確かに成績はあまりよくないけど…いや、かなり悪いけど…っ!木下くんは学年上位だけど…っ!!
「うん、馬鹿というよりは…ばかわいい…かな?」
「結局バカがついてる!」
楽しそうに笑いながら、拗ねる僕を覗き込む木下くん。綺麗な黒に見つめらるだけで、さっきまでの不機嫌なんて吹っ飛んでしまったよ。
「…ばかわいい足立が好きだよ。」
「一言多い…!木下くんのバカ!」
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