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3ー16
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この國を巻き込んででも、俺には護りたいモノがあった。
全てを欺き。
愛する男すらも騙して。
『愛する“クラエティア”。永久に君は私のモノだ…』
愛していない男を討つ為だけに練った壮大な計画。
一つとして失敗する訳にはいかなかった。
『ー…代価は俺自身だ。新たな時間を孤独と共に生きる』
世界の礎とも云える國に断言した。
俺は國の一部として生きていく。肉体は滅びようと、精神体だけは封印する事により、片割れと同じ時間を過ごす。
幾年も、幾年も…。
進化を続ける時代を映しながら俺は待つ。
『絶対神“クラエティア”よ…。己の判断に間違いが無いと言えるか?』
『勿論…』
『この國が、どんなに悲惨な状態になっても…クラエティア、心を鬼に出きるのか?』
『出来る!護りたい者達が居る。欠がえの無い宝…。例え、愛する者を裏切ろうとも、俺は護ってやらなければいけない。我が姉、白き絶対神も漸く…首を縦に頷いてくれた。今しか無いんだ。一分一秒もズレは許されない…』
此が、後に起きる第一次天地開闢の引き金となる。
『…あの子やあの人が居ない世界なんて要らないわ』
沢山の民達が断末魔を上ゲ、嘆き、祈る中。姉は冷たい科白を溢して國を捨てた。
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