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春
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「葵ー学校行くよー」
「ほーい」
「「いってきまーす」」
「いってらしゃ〜い」
新学期になって初の登校
電車に揺られながら新しいクラスのこととかを考えていた
「今年も同じクラスになれるといいなっ」
にひっと朔斗が笑う
「そうだね」
朔斗は俺の双子の兄
兄って言っても生まれてくる時間が朔斗の方がちょっと早かっただけなんだけど
まあ、身長は2cmだけ朔斗のほうが高いけど……
それに、二卵性だから瓜ふたつとまで似てるわけじゃない
……逆に全然似てない…………
こいつはめちゃくちゃかっこいい……
対して俺は、至って平凡
「………………ん?なに?…」
「………はぁ……別に………」
「………………………?……」
…………羨ましい………
そんなことを考えていたらいつの間にか学校に着いていた
「…………葵!また同じクラス!」
「ほんと?」
「おう!……双子の力ってやつ?」
「はいはい……」
教室に近づくごとになんだか騒がしくなっていった
まあ、クラス替えだし当たり前か
「あ、ね葵」
「んー?」
「今日さ……「「「「「「きゃーーーーーーーーーー!!!!!!」」」」」」
「っっっ…………………」
……びっくりした………………
なに、あのイケメン………………
あんなのこの学校にいたっけ…………
あんなかっこ良かったら、そりゃ女子もあんな声だすよな………
綺麗なミルクティー色の髪に長身細身
あれ地毛なのかな……………
「……って葵聞いてんの?……」
「…………え、あ…ごめん聞いてなかった…」
「葵ひどーい………」
「…ごめんって………」
苦笑いになりながら、朔斗に謝る
てか、こいつあのイケメンのこと知ってんのかな
「なぁ、朔斗………あのイケメンのこと知ってんの?」
「ん?あぁ……深瀬だろ?葵、知らないの?」
「うん………初めて見た……」
「あいつ、学校イチのイケメンで有名だよ」
「……へぇー………………」
放課後
駅に行き改札を通ろうとしときミルクティー色の頭が俺の前を通りすぎていき、足元に何かが落ちていた
その頭の人を追いかけてやっとのことで追いついた
「………あの、これ落としましたよ……」
若干息切れしながら言葉にする
「………っ………………」
その人は今日学校で見たイケメンくんだった
イケメンくんは黙ったままだった
「……………ありがと……」
イケメンくんはふっと笑って落としたものを受け取った
俺は軽く頭を下げて朔斗のところへ行った
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