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朔斗の気持ち
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「……葵………葵っ…」
「…ん…むぅ………」
「…起きないと学校、遅刻するよ」
…………俺、昨日…いつの間に寝たんだろ……
てか……俺…昨日、悠に抱きついて寝てた…よな…………
なにやってるんだろ、俺………
「……ん、いただきます…」
「……どーぞ」
「……んー………」
味噌汁の温かさがお腹にじんわりと広がる
「………おいしっ……」
「ん、美味しいね?」
ご飯を食べてしまい、食器を片付けて制服に着替える
「葵、ネクタイ曲がってる……」
「……ありがと…」
「…いーえ」
悠からネクタイを直してもらい、お礼を言うと笑顔で返された
………かっこいいって……いいな…
……イケメンに生まれたかった………
「葵、行くよ」
「……あ、うん…」
置いて行かれないように急いで悠の後をついていく
………2日も泊まった……うぅ…怒られる、かな……
うちは門限とかそういうのは厳しくない方だから大丈夫だとは思うけど………朔斗に会いにくい……
「…葵、こっち」
「……ぅ、あ…っ…」
いつの間にか電車に乗っていて、通勤通学ラッシュでぎゅうぎゅうだった
悠は俺の前にいて、俺の後ろは壁になっていて潰されないようにかばっていてくれた
「……ありがと…ッ…」
「ん…いーえ…」
………なんか…悠って優しいのか意地悪なのか……わからない
…確実に変態だけど………
…考えてみたら……俺が言えることじゃない……
教室に着いた……と、思ったら朔斗はもう来ており目が合うなり俺の方へどかどかと歩いてきた
「あーおーいーー!!」
「…ぅ……さ、朔斗……」
「お前、なんで連絡しねーんだよ!心配したんだぞ!」
「……うぅ…ごめん……」
「……ちょっとこい…」
朔斗に腕を引かれたが、グイッと後ろからも腕を掴まれ朔斗と俺の動きが止まる
「……嫌がってるじゃん、葵」
「…は?…お前に関係ないだろ?…部外者が首突っ込むなよ」
朔斗は悠を睨みつけて言った
「部外者じゃないよ……俺、葵の彼氏だから」
「…………は?……」
「……………は?……」
朔斗は俺を見て二回目のは?を言う
幸い、廊下には人がいなくて誰も聞いてなかった
「……ほんとなの…葵………」
「…………………」
「……なおさら行くよ、葵………お前はついてくるなよ」
朔斗は再び悠のことを睨みつけ、俺の手を引いて歩く
「………で、さっきのほんとなの」
「……………」
………コクっと頷く
「……俺だって………俺だって葵のこと好きなんだよ…」
「…俺も朔斗のこと好きだよ……」
「ちがう……俺は兄弟として好きって言ってるんじゃない」
「……え…さ、朔斗…?」
朔斗はどんどん距離を縮めてくる
「……んっ…………」
唇に…キスをされた……
「わかった?……こーゆう好き」
「……い、つ…から?」
「中学のとき…くらい……」
「……そか………ごめん……」
「……葵が謝ることじゃない…」
「……ん…ありがと、朔斗…」
「悪い……思い出させるつもりじゃなかった…」
「…ううん、大丈夫……」
朔斗の気持ちは嬉しい……けど、俺たちは兄弟…
………それに……
「……ごめん、朔斗…気持ちには応えられない……」
「…ん…わかってる。ありがとな」
朔斗は笑顔で、俺の頭を撫でてくれた
気分が悪くなりかけてたけど、朔斗が頭を撫でてくれたおかげで落ち着いた
「…授業、ちょっとサボろっか……」
「…ん………」
……俺を気遣って言ってくれたんだろうな…
昔から俺のこと気にかけてくれる……
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