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中学①
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中学1年、俺と朔斗はバスケ部に入った
けっこう人数も多くて、練習もとてもきつかった
俺たちと同じ学年で、違うクラスから何人かマネージャーも入っていた
「葵くん、ナイスシュート!」
「ありがとっ」
五十嵐さんはそう言って、タオルと水筒をくれた
五十嵐結衣
バスケ部のマネージャーのひとりで、クラスは違うけど
この頃は好きってわけじゃなかった
むしろ、はじめの頃はバスケで精一杯だった
部活が終わり、朔斗含めバスケ部の何人かで帰る
ひとりが話題を振ってきた
「なぁ、五十嵐ってかわいくね?」
「あ〜確かに!…結構誰にでも優しいよな〜」
「俺は寺田がいいな〜」
「あ〜寺田は美人だもんな〜」
「五十嵐は可愛い系だよな!」
「俺は佐藤かな」
「佐藤も美人系だよな〜」
「え、俺は江頭〜」
そんな会話をみんなでしていて、誰がタイプとか口々に呟く
「朔斗は誰がタイプ?」
「え、俺?…んー……強いて言えば寺田かな」
「朔斗、美人系好きなんだ〜」
「ま、お前はイケメンだからモテるだろ〜」
「んー、どうだろ」
「嘘つくなよ〜」
朔斗はみんなからいじられた
確かに朔斗はイケメンだから誰とでも付き合えそうだな
入学してそうそうけっこう告白とかもされてたし
「葵は?」
「え、俺?………タイプね〜…」
「まさか、いないの!?」
「んー……特に…うちの部、女子マネみんな可愛いと思うよ……付き合いたいって人はいないかな」
「葵は、なんか可愛い顔してるからな!…年上からモテそうだよな〜」
「あ、わかる!」
「いや、俺モテないよ……」
「そのうちモテるだろ!」
「だなだな」
そんな会話は終わり、また誰かが違う話題を振り何気ないことを話しながら帰った
………そういや、朔斗って美人系がタイプだったんだ
今まではけっこう可愛い系がタイプって言ってたのに
「葵ー、ここわかんねー…」
「ん?どこ?」
「…ここ」
「んと、ここは……」
家に帰り、俺の部屋で宿題をしてい
そこまで勉強は好きではないけど、教科書とか見ながらだったらなんとかできる……
「おぉ!!わかったー!ありがとな葵〜」
「はーい」
朔斗に解説をし終わり、お互い宿題に向き合う
「葵、好きなタイプいねーの?」
朔斗は宿題をしながら聞いてきた
俺は笑いながら答えた
「またその話ー?」
「だって、いないって言ったじゃんかー」
「んー、だって好きになった人いないし…」
「小学生のとき、ゆみのこと好きって言ってたじゃん」
「…それは小1のときでしょ〜……それは本当に好きって言わないんだよ」
「なんだよそれ……じゃ、可愛い系か美人系だったらどっち?」
「え、んー………可愛い系?」
「可愛い系ね〜……ふーん」
「……な、なに…」
「……別に〜」
小1のときは初恋かもしれかいけど……付き合いたいって思ってたわけじゃないし、キスしたいって思ったわけじゃないし……
好きなタイプね……
「てか、朔こそ…今まで可愛い系がタイプって言ってたのに今日、美人系がタイプって言ってたじゃん」
「別に……美人系がタイプなわけじゃない」
「え、そうなの?」
「……てか、タイプもなにも………俺好きな人いるし…」
「え?なんて?」
「……なんでもない!」
「………?…」
朔斗は小さい声でなにか言ったけど、小さすぎて聞き取れなかった
それから俺たちは宿題を終わらせてご飯を済ませ、お風呂に入って眠りについた
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