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目撃
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ガラガラ…っと保健室のドアが開く音でぼんやりと目を覚ます
そして、聞こえてくる会話
「ねぇ、悠くん」
「だから、付いて来ないでくれる?」
悠と……男子の声…
なんで…悠がここに……
俺は音を立てないようにそっとカーテンの隙間から悠たちを覗いた
そこには、可愛い女の子のような男子がいた
あれ……男なのかな…
制服は男子のだし…男だよね……
「ねぇ、悠くん」
「……なに」
「男でもいけるんでしょ?…なら僕のことも抱いてよ」
その男子は悠の首に腕をまわして挑発的な目で見つめていた
心臓が嫌な音を立てる
見たくないのに気になって見てしまう……
保健室に行かずに教室にいればよかった…見なければよかった…と、あとから後悔した
「…んっ……」
「…ッ……」
その男子は、そのまま悠の唇にキスをした
そっと、ベッドに座りそのまま横になって布団を被った
勝手に涙が溢れてくる
……最近、泣いてばっかだな…
最初からわかってたはずじゃん…俺も遊ばれてたって
前だって、保健室で女子とそういうことをやってたし…
さっきの男子も可愛かったしな……
ははっ………もう、いいや……
……所詮遊びたったんだもんな…
俺は声を殺して泣くことしかできなかった
昼休みになると、保健室のドアが開いて誰か入ってきた
「葵ー?」
もしかすると、また悠かも…なんて少し期待していた
悠が……来るわけないよな…
声の主は朔斗で保健室に入ってきて、俺が寝ていたベッドのカーテンを開ける
「……んっ…朔…」
「具合どっ?」
「うん…なんとか……」
「そか…ご飯持ってきた」
「……ありがと…」
「…………」
「…ん?…さ、さく?」
朔斗はベッドに座り俺の頬に手を添えて、親指で涙袋を撫でられる
「……泣いた?」
「…え……」
朔斗はジーッと俺の目を見てくる
…やば……涙袋、腫れてるかも…
「……泣いてない…」
「…嘘つくようなこと?」
「……ッ……」
「…別に責めないよ」
ちゅっと涙袋にキスを落とされる
「…ご飯食べよ」
「…ん」
それから俺たちは昼ごはんを食べて、昼休みが終わる頃に教室に戻った
教室には当然悠も居て……俺は悠のほうを見れなかった
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