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「どうぞ、2人はソファにでも座って?」
お茶でもいれてくるから、とキッチンに向かおうと思ったら、
潤くんに服の裾を引っ張られた。
「お構いなく。それより雪さま、」
「潤!お前、どうしていちいちそーいうことすんだよ!」
裾引っ張るとかやめろよ…!と村崎君が騒ぎ始める。
「はー?慶くん意味わかんないから。」
「あーもう!だから無自覚で可愛い奴恋人に持つのイヤなんだよ!」
「か、かわっ!?」
「お前、いちいち可愛いんだよ…
他の奴が惚れたらどうすんだ。」
「慶くん…」
「「………」」
何だコレ。甘っ!新手のいじめかなんかですか?
「えー…と?」
「ッ、ごめんなさい雪さま!
もう!慶くんはちょっとだまっててね!」
「えー…」
村崎君からブーイングがあがるも、潤くんは徹底的にそれをスル―。
とりあえず、座りましょう?と、俺と蘭とを席に着かせた。
「あのですね、ちょっと気になることが…」
「気になることって?国語?英語?それとも数学?」
「いやっ、すみません、勉強って言うの、嘘なんです…」
「へっ!?」
びっくりしてソファに座る2人を見たら手ぶらで、確かに勉強する感じじゃない。
「一応、雪さまの耳に入れといた方がいいかなって思うことがあって。」
「それは会長関係?」
「うわー、するどいですね蘭さん。」
「どこかのパープルとは違いますからー?」
「なっ、」
「静かにして!!!」
潤くんの声で、軽い言い合いをしていた村崎君と蘭が黙って室内がシン、と静まり返る。
「真剣な話、なんです。」
「、ごめんね潤くん、会長が何?」
「こちらこそ、大きな声出しちゃってごめんなさい雪さま…、
そろそろ、動き出すみたいなんです。」
「何が…?」
「園田会長の、親衛隊ですよ。」
「え…」
「不満が募ってる話、しましたよね?」
「う、うん…
親衛隊が認可されないからってやつだよね…?」
「はい。その、どうしても認められない親衛隊が、何かしようとしてるらしくて。」
「…、」
全然知らなかった…、
まぁ、普段は蘭や生徒会のひとたちとしか絡みがないのだから当たり前なわけだけど。
「詳しいことは、雪さまの親衛隊長である僕には入って来ないんですよ。」
「そうなんだ…」
「それが何を意味しているか分かります?」
「園田会長と雪さま、2人が親しい間柄だと思っているひとがいるということです。」
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