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一通り雪華の体の具合や、これからの事を話してから伊織は直ぐに帰っていった。
ソファでぼーっとしながら無意識に煙草に手が伸びた。
「ゆうは、…あつい、痛いの……するの、?」
いつもの不安そうな顔や、笑ってるのか分からないようなぎこちない顔ではない。何も写してない真っ暗な瞳でこちらを見てくる。
「……雪華?」
「いおせんせが、…ゆうは、……こころ、泣いちゃうと……ぼく、に痛いのするかも?、、しれない。だから、ゆう怖かったら、…いおせんせのとこ、おいでって。」
言葉もあまりうまく話せないのに、俺に必死に紡いでくる。
「雪華は伊織のとこに行きたい?」
まだ、出会ったばかりの子供にこんなことを聞くのは酷だろうか。
俺は弱くて脆くてこういう聞き方しか出来ないんだ。
「ゆう、は、……ぼくに、た、ちばなせっか…くれた。だか、ら。ぼくが……ありがと、するの。」
いつもは嫌がるのに俺の膝の上にまたがって、ちっさい体でぎゅーぎゅー抱きついてくる。
「…ゆぅの、…グスッ…ここぉ。…ふんぅ…いる…」
泣きながら俺の肩に頭を擦り付けて必死に伝えてくる。
伊織から何を聞いたのか分からないし、雪華が何を思ったのかも分からない。
けど。こんな小さな雪華がこうやって言ってくれるんだ。
「俺も雪華のそばがいい。」
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