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「はぁ……」
ゆっくり歩いてたつもりだったんだけど……もう学校に着いてしまった。
「どうしよう……」
こんなに気を重くして、学校に来るのは初めて。
そりゃ……基本的には、学校より家に居る方が好きなんだけど……。
今日ばかりは、どうしても学校、来たくなかったなぁ。
家を出る時に、ちょっとだけ学校へ行かず、何処かへ行こうかと考えてみた。
でも……そんな事、今までした事がないから、行く所がパッと思いつかなかった。
それで結局、嫌々ながらもこうして学校へと来てしまった。
多分、今の時間ならまだ誰も来ていないはず。
密かに僕は、この時間帯が一番好きだった。
朝のシンとした教室……。
特に何をする訳でも無いけど、誰かが来るまで少しの間、この教室が僕の為だけの貸し切りっていう感じがして、ちょっと嬉しいんだ。
ガラッ
ドアを開けて、教室内を見回してみた。
やっぱりいつもと同じで誰も居ない。今日も僕が一番乗りだ!
さっきまで気が重くて学校に来たくないって思ってたけど……そんな事、もう忘れてしまってる。
僕って意外と単純なのかな?
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