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あ、黒板の日付が変わってない。
直しておかなくちゃ。
ちょうど、僕がチョークを手にした時だった。
――ガラッ
さっき僕が閉めた教室のドアを、再び開ける音が聞えてきた。
誰だろう? いつもなら、まだ誰も来ない時間なのに……。
そう思って、何気なく振り返った僕は、入ってきた人物を見るなり固まってしまった。
「戸波……」
だって、一番会いたくないと思ってた瀬戸君が、ドアを開けて立っていたから……。
「あれ? 戸波、今日当番に当たってたっけ?」
「……」
上手く返事が出来ない。
それ以前に、俯いた顔を上げて、瀬戸君の顔をもう一度見ることすら、今の僕には出来ないんだ。
「戸波?」
そんな僕を心配してなのか、瀬戸君が僕の方へと足を進めてくる。
ど、どうしよう……怖い。
昨日も……こんな状況だった。
何時の間にか、瀬戸君が僕に近づいてきて。
それから……。
「具合……悪いのか? ちょっと顔、見せてみろよ」
瀬戸君の右手が、僕の頬辺りに触れて……いきなり、顔を上げさせられてしまう。
だめだっ、怖いっ……!
「いやっ!!」
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