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バシッという音が鳴った。
「えっ?」
頭の中で一瞬、昨日の出来事が蘇ってきてしまった僕は、無意識に瀬戸君の右手を払ってしまったんだ。
「あ……。ご、ごめっ……ごめん」
瀬戸君は……僕を心配してくれただけなのに……。
どうしよう、どうしよう……。
僕、酷い事した……。
「ごめん、ごめんなさい……ごめっ……ぅっく……瀬戸っ君……ごめっ……」
どうする事も出来なくなった僕の目からは、涙が流れてきて……教室の床にその滴が落ちた。
同時に、僕の視界もぼやけ出す。
僕はズルイ。
泣いてしまったら、まるで瀬戸君が悪いみたいじゃないか。
本当は僕が悪いのに……。
でも……どうしよう。
止めたいのに、涙……止まんない……。
「ごめっ………ッ……ヒック……ごめんね……」
「あっ……戸波。俺、気にしてないから。そんなに謝んなくていいぞ?」
「うっ……うん。でも……」
瀬戸君は、どうしてこんなに優しいんだろう。
きっと……僕が泣いてるからなのかな……。
「あのさ、俺も……昨日の事、謝りたくて……。ごめんな、戸波」
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