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僕は、この幼馴染の永瀬葎矢(ながせ りつや)に、いつも迷惑をかけてる。
自分でも、しっかりしなきゃって思ってるんだけど……なかなか上手くいかないんだ。
そして結局、僕とは違ってしっかりしてる葎っちゃんに、いつも頼ってしまう。
小さい頃からこの関係を築いている僕達は、今もまだ継続中だったりする。
学校では皆から敬遠されがちの僕だけど、葎っちゃんだけは違った。
それは、幼馴染としての付き合いが長いって事が大きいんだけど……。
それでも僕は高校受験の時、葎っちゃんが同じ高校を受けると知って、嬉しかったんだ。
二人して同じ高校に通いたかったから、必死に勉強もしたんだ。
それで今、無事に同じ高校に通えてる。
残念ながらクラスは違っちゃったけど、それでも隣のクラスだし。
隣だから近いし、お昼休みには葎っちゃんが僕を心配してくれて、僕の教室へ来て、一緒にご飯を食べてくれるんだ。
僕って、つくづく恵まれてるなと思う。
「おいっ、優。早く手、洗っちゃえよ!」
「あっ、うん……」
葎っちゃんに急かされた僕は、急いで手を洗おうとして、手洗い場に駆けつけた。
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