アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
31
-
だから、僕の机に勝手に置いててごめんっていう意味で謝ってるんだよね?
「ううん。別にいいよ。はい、これ」
それから、僕はパンと飲み物を手に取り、俯いたままの状態で、瀬戸君に渡した。
「……え? 何?」
だけど、そんな僕に対して、瀬戸君からは期待してた返事が返ってこなかった。
あれ? もしかして……瀬戸君のお昼じゃないのかなぁ?
じゃあ……何で、瀬戸君は僕に謝ってきたんだろう?
「えと、何で戸波は俺に、パンとか寄越してくるんだ? あのさ……俺、ここで食べるんだけど」
え? ここで食べる?
……瀬戸君が?
と、いう事は……。
この場合は僕の方が、ここから退かなくちゃいけないのかな?
ここは、僕の席だけど……多分グループで食べるんだろうな。
じゃあ、仕方ないか……。
「あ、ごめん。僕が邪魔なんだよね?」
瀬戸君の顔を見ずにそう言って、僕は広げていたお弁当を片付けにかかる。
けれど、今度はその手を掴まれた。
「えっ?」
そこで初めて僕は、顔を上げて瀬戸君の顔を見る。
「……じゃなくて。その……ここで戸波と、一緒にご飯を食べたいって言ってるんだけど……」
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
31 / 149