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僕の様子を伺いながら、彼女は可愛いピンク色の包みを差し出してきた。
ほとんど何もしてない僕が、それを貰うのは凄く申し訳なかったんだけど……。
折角作ってくれたんだし、このまま貰わない方がもっと申し訳ないと思ったから、受け取る事にした。
「あ……ありがとう……」
そう言って、彼女が差し出した物を受け取った瞬間、
「こっちこそ! 受け取ってくれて、ありがとね!」
ニッコリ笑って、逆にお礼を言われてしまった。
「じゃあね、戸波君」
「あ、う、うん……。えっと……えっと……」
向こうは僕の名前を知ってるみたいなんだけど、僕……この子の名前、知らないや……。
どうしよう……なんて呼べばいいのかな?
「あ、そっか。戸波君に名前、教えて無かったよね? 私、森沢愛(もりさわ あい)っていうの。愛でいいよっ! その代わり、私も戸波君の事、優君って呼んでいいかな?」
「あ、うん。えっと……じゃあ、愛さん……クッキー有難う」
「ううん、お礼言われるほど大したものじゃないよ。じゃあまたね! バイバイ、優君」
元気よく手を振って、愛さんはそのまま自分の教室へと戻っていった。
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