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「フ・ク・インチョッ!」
教室に戻ると直ぐ、僕の前に瀬戸君達が立ち憚ってきた。
僕に声を掛けてきたのは、その中でも明るい印象が強い、入江君だ。
「な、何??」
同じクラスとはいえ、一番目立ってるこのグループとはあまり話をしないから、つい……いつも以上に俯きがちで答えてしまう。
「さっきのあの子と、付き合うの?」
「えっ?」
入江君に言われた言葉が唐突すぎて、僕は直ぐに答える事が出来なかった。
付き合うって、付き合うって。
そんな事、ある訳無いじゃないか。
だって愛さんは……瀬戸君の事が好きなんだから。
僕は、愛さんの手紙を渡す事で手助けをしたから、さっきはそれの話をしただけだし。
「戸波も隅に置けないな。結構可愛い子だったよね?」
今度は僕の左側に立ってた委員長の野田君が、そう言いながら、僕の腕を肘でついてきた。
何か……違った風に勘違いされてるのは、何故なんだろう……?
でも、でも、このままだと……瀬戸君にも誤解されちゃうよね?
折角、手紙渡せたのに……愛さんの努力が無駄になっちゃう。
せめて瀬戸君だけには、違うって言わないと!!
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