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「ご、ごめんね……」
僕も一応、声は聞いた事があるなって思ってたんだけどね……。
「うふふ。そんなに謝らなくていいのよ。それより……何で泣いてたの?」
愛さんが、俯いてる僕の顔を覗き込みながら、尋ねてくる。
「えっと……その……よく、分からないんだよね。なんか……図書室にね、本を返そうと思ってて、返しに行ったら……瀬戸君が女の子とキス、してたのを見ちゃったんだ。それで……僕は邪魔にならないようにって思って……一生懸命走って……走ってたら、ここに来てしまって……それで……それで……えっと……あの……」
どうしよう……上手く、言葉が出ない。
どう言ったら……愛さんに上手く伝わるの?
「瀬戸君が女の子とキス!? それって、本当?」
「えっ?」
僕の話が云々より、愛さんは瀬戸君が誰かとキスしてた方が気になったみたいで、僕に詳しく聞いてきた。
そういえば……愛さんは、瀬戸君の事が好きだったんだよね。
昼休みの時はちゃんと覚えてたのに……。
一生懸命走った所為で、すっかり忘れちゃってた……。
「う、うん……多分……ね。ちゃんと、見えなかったかな……」
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