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これじゃダメだって思ったから、僕は勇気を振り絞って、ちゃんと言ったんだ。
「ホ、ホントか??」
「うん……」
「戸波、すっげ嬉しい。有難うな」
本当に嬉しそうな声で瀬戸君がそう言ってくれたので、僕はちゃんと言えてよかったなぁと、改めて思ったんだ。
「あっ……」
そう思ったのも束の間で、気付いたら僕はまた、瀬戸君の腕の中にいた。
「戸波って……温かいな。俺、今すっげー幸せ……」
ギュッと抱きしめられて、頭の上から瀬戸君の声がする。
その、優しい声がなんだかくすぐったくて、堪らなかった。
「あ、悪い悪い。つい……ちょっと調子に乗りすぎた。じゃ、今度こそ帰るよ」
また、直ぐに瀬戸君は僕から離れて、慌てた口調でそう言った。
「う、うん……」
僕も何かまた、ドキドキしてて変だ。
きっと、いきなりだったから……ビックリしちゃったんだろうな。
「あー……あのさ、いつでもいいんだけど、戸波の気持ちをさ、ちゃんと聞かせてくれないか?」
「えっ?」
ぼ、僕の気持ちって……。
それは、つまり……僕が瀬戸君の事をどう思ってるのかって事だよね?
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