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「僕は……その、邪魔しちゃって悪いなって思ってたから……。それを聞いて、何か……ホッとした、かな……」
「………」
それ以降、愛さんが何かを考えてるみたいに、ぱったりと喋らなくなってしまった。
ちゃんと答えられたつもりでいた訳じゃなかったけど、愛さんが何も喋らなくなっちゃったから、不安になってきてしまった。
喋り出すまで待っておこうと思ってるけど、やっぱり気になってしまって、チラチラと横から愛さんの様子を伺っていた。
「……ねぇ、優君。聞いてくれる? 私ね、瀬戸君の事が好きだったから、優君を通してラブレター渡してもらったよね? だけどね、結局私の好きってね、憧れと同じかなぁって思うの」
愛さんが、どうして急にそんな事を言い出すのか、僕には分からなかった。
だけど、何も言えなくて……ただ、じっと愛さんの話を聞くしかなかった。
「あー……何て言うのかな? 私はね、手紙を受け取ってもらったってだけで、もういいかなって思えたの。その、付き合いたいとか……その先は、特に考えてなかったし。いわゆる、勇気試しって感じかな? でもね、私……思ったんだ。優君は、ちゃんと好きなんだなーって」
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